グーン (Goohn) は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の兵器(モビルスーツ・MS)。(型式番号:UMF-4A)本稿では同じ水陸用MSであるゾノとアッシュの概要も記述する。
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グーン[]
機体解説[]
グーン | |
型式番号 | UMF-4A |
建造 | ザフト軍 |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 20.71m |
重量 | 70.5t |
武装 | 533mm7連装魚雷発射管×2 フォノンメーザー砲×2 47mm水中用ライフルダーツ発射管 1030mmM-70スーパーキャビテーティング魚雷×2 |
主な搭乗者 | ハンス ザフト軍一般兵 |
本機は地球へ向けた大規模侵攻作戦オペレーション・ウロボロスに合わせて開発されたザフト軍初の水中用MSである。
地球連合軍艦艇や商船等の破壊による海洋補給線の寸断、沿岸にある基地などへの攻撃を目的として設計された。
イカの様な流線型のフォルムであり、水の抵抗が抑えられている。水中での移動時にはより速く、より遠くまで移動するため水の抵抗を減少させて燃費を抑える水中航行形態に変形出来る。この状態では水上をジェットボートのように滑走する事も可能である。また、水中型独特の装備としてサメの感覚器であるロレンツィーニ器官を人工的に再現した周辺電位センサーを標準装備している。
MS戦闘用には開発されていないため格闘専用の武器は装備されておらず、近接戦闘では体当たり攻撃しか攻撃手段を持たない。本機の主な戦法は高速で目標に接近し、気づかれる前に攻撃を開始し撃破するというものである。
地上での歩行機能も有しており沿岸拠点へ強襲揚陸作戦に使用出来るが、通常の陸戦用MSに比べ機動力は劣るため、後にこれらを改善した後継機種であるゾノが開発されている。
武装[]
- 533mm7連装魚雷発射管
- 両腕に1門ずつ装備している。ロケット推進式であり、水中だけでなく、陸上での使用も可能となっている。
- フォノンメーザー砲
- 水中でも使用可能な音波兵器であり、胸部に2門装備している。フォノンメーザー自体は見えないので同軸発射されたレーザーで発射角を確認する。
- 47mm水中用ライフルダーツ発射管
- 巡航形態でのみ使用可能となっている。
- 1030mmM-70スーパーキャビテーティング魚雷
- 魚雷全体を細かい気泡で包み込み、速度を高める事で、水中での巡航速度は超音速に達する。
劇中での活躍[]
『SEED』では、マルコ・モラシム隊が搭乗し、紅海洋上を航行中のアークエンジェルを襲撃、キラ・ヤマトの駆るストライクと交戦した。
『DESTINY』では、インド洋での戦闘において数機がアビスと交戦になり撃墜されている。
バリエーション[]
ジン・フェムウス[]
ジン・フェムウス (Ginn Femws) は、『ガンダムSEED MSV』に登場するMS。(型式番号:YF-3A)
ジン・ワスプ以前に、水中用MSとして開発された機体であり、グーンのプロトタイプとなった。史上初のスケイルモーター搭載機で、外見はグーンタイプのスタイルを成しているが、センサー等機体の内装品の大半をジンから流用しており、「ジン」の名称を冠している。「プロトグーン」という別名でも呼ばれている。
この機体によりもたらされたデータが以後の水中用MS開発の基礎となった。少数ではあるが量産され、実戦に投入されている。
グーン地中機動試験評価タイプ[]
グーン地中機動試験評価タイプ (Ginn Underground Mobility Test Type) は、『ガンダムSEED MSV』に登場するMS。(型式番号:UTA/TE-6)
グーンを地中移動用に改修した機体であり、周囲の土壌・岩盤を粉砕、液状化させるスケイルモーターと制御・駆動用の光ファイバーがボディーに張り巡らされている。合計で3機が建造され、パナマ攻略戦において、実戦投入された。
ジオグーン[]
ジオグーン (Geo Goohn) は、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMS。(型式番号:UTA/TE-6P)
グーン地中機動試験評価タイプの制式仕様であり、少数が量産機といて生産された。ベース機にはなかった潜水能力を持つ。
オーブ侵攻戦において、ザフト軍はジオグーンを海中より投入し、ロード・ジブリールの捕縛を目指した。ウナト・エマ・セイラン以下、オーブ行政執行部とその家族の居るシェルターやオーブ国防本部に突入した。地上に出現した瞬間に、カガリ・ユラ・アスハが搭乗するアカツキにより撃破された。
『ガンダムSEED MSV』では、地上に出現したところをNダガーNによって撃破されている。
ゾノ[]
ゾノ (Zono) は、『機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMS。(型式番号:UMF-5)
機体解説[]
ゾノ | |
型式番号 | UMF-5 |
建造 | ザフト軍 |
製造形式 | 量産機 |
全高 | 21.37m |
重量 | 69.42t |
武装 | 533mm6連装魚雷発射管×2 フォノンメーザー砲×2 近接戦闘用クロー×2 |
主な搭乗者 | マルコ・モラシム ザフト軍一般兵 |
ザフト軍がグーンに次いで開発した水陸両用MS。
遠くから敵艦や基地などの拠点を攻撃することを目的として造られたグーンに対し、接近して攻撃することを目的として開発された。そのため手足が長く、腕は多関節になって自由度が増しており、強力なパワーを発揮する。更に水中で敵をいち早く発見し攻撃出来るようアンテナは大型化され、全体としてもグーンより大型化されている。
グーン同様、変形して水中を巡航する水中航行形態はより水の抵抗を受けにくい形状となっており、変形に要する時間も大幅に短縮されている。
本機の採る基本的な戦闘スタイルは近接戦闘にある。水中を高速で移動しながら遠距離武装で敵を牽制し、ひるんだ隙に接近して鋭いその爪で切り裂くというのが定番の戦法となる。その為水中での機動性は非常に高く、クローと共にそのパワーで敵を切り裂く他、押さえ込む事も出来る。更にはクローで押さえ込んだ敵に対し、フォノンメーザー砲によるゼロ距離射撃でとどめを刺す事も出来る。
劇中での活躍[]
カーペンタリア基地に所属するザフト軍モラシム隊指揮官マルコ・モラシムが搭乗し、部隊と共にアークエンジェルと戦闘を行った。だが、キラ・ヤマトのストライクによって撃破され、モラシムも戦死した。
その後、地球連合軍の潜水艦やMS相手にも驚異的な力を発揮し、ヘブンスベース攻防戦において、フォビドゥン・ヴォーテクスをグーンとの連携攻撃で撃破している。
アッシュ[]
アッシュ (Ash) は、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMS。(型式番号:UMF/SSO-3。
機体解説[]
アッシュ | |
型式番号 | UMF/SSO-3 |
所属 | ザフト軍 |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 20.65m |
本体重量 | 50.59t |
武装 | GMF22SX 試製推進器複合型多目的ミサイルランチャー×2 MA-M1217R 高エネルギービーム砲×2 PJP3式2連装フォノンメーザー砲 M47 23mm2連装機関砲×2 MX-RQB505 ビームクロー×2 |
主な搭乗者 | ヨップ・フォン・アラファス |
ザフト軍が開発した最新鋭の水陸両用MS。
半魚人の様な特徴的な外観を持ち、水中航行時は脚部を収縮させショルダーアーマーを畳んだMA形態に変形する。本機は従来の水陸機とは異なる特殊戦闘支援MSに属する機体で、両腕部の格闘用ビームクローやビーム砲及び機関砲、胴体部フォノンメーザー砲等、局地戦を想定した固定武装を多数搭載している。
特殊部隊が使用した機体はグリーンを基調としたカラーリングだが、一般部隊用の機体はグレーの塗装になっている。M47 23mm2連装機関砲は口径こそ小さいが連合のリニアガン・タンク程度なら一掃出来る破壊力を持ち、GMF22SX 試製推進器複合型多目的ミサイルランチャーは計16の発射口を持つなど水陸両用MSとしては破格の攻撃力を持つ。またミサイルランチャーは魚雷発射管としても使える。
劇中での活躍[]
ヨップ・フォン・アラファス率いる特殊部隊がラクス・クラインの暗殺作戦に使用した。しかし、この襲撃に使用された機体は、全て迎撃に出たキラ・ヤマトのフリーダムによって戦闘不能にされ、機密保持のためパイロット諸共自爆している。
ヘブンズベース攻防戦では、フォビドゥンヴォーテクスなどを撃破した。
オーブ侵攻戦では、上陸作戦の支援には貢献するものの、オーブやクライン派のMSに撃破されている。
余談[]
- モデルは、『ケロロ軍曹』に登場するケロロ軍曹。
関連項目[]
- 可変モビルスーツ
- 水陸両用モビルスーツ